好きな調味料

お題「好きな調味料」

好きな調味料は削り節

子供の頃の話になるが、ばあちゃんに夕飯前よばれた事があった。

「手伝ってくれ〜」と言って、持って来たその物は、と言えば、

鰹節削り器だった。

蓋があり、蓋をあけると

大工さんのカンナみたいで、またその下の方には、引き出しが付いている。

それから赤黒い何かかたまりも持っていた。

それは鰹節だった。初めて目にしたそれは、赤黒い色で、いびつな形だった。

それから、ばあちゃんはそのかたまりを手に持って、方向を決めてから、手際良く削り出した。

だんだんと、香りがしてきてわかったんだ!

変ないびつな物の正体は鰹節!

「こうやるんだよ、」「見ててみよー、」

硬そうな鰹節を持って、

「かっこ、カッコ、かっこ、カッコ」

と軽快な音を立てて、削り出した!

「こうやって削るんだよ、」

「見てないで、わかったら、手伝っておくれ、」

子供だったから、興味しんしんで早くやりたーい!面白そう!

でもいざ、自分で削り出したら、そう上手くはいかない。

真ん中にある刃物で鰹節を削るのだが、同時に手に持ちながらやるので、指を切っちゃいそうで、おっかなびっくり!

昔の人は物を大切にするから、その時の鰹節もかなり小さくなっていたんだ。そのせいか、握る位置がいまいち掴めなかったし、慎重に動かしていた。(笑)

片方の手で木箱がずれないように持って、片方の手はそのいびつな形の鰹節を持って削る。

慣れない自分の様子を、ばあちゃんは後ろから見ていたのだろう。

「ゆっくりでいいからね〜、手、切るんじゃないよ!」

「下の引き出しにいっぱいになったら、

こっちに持って来てね!」

「ばあちゃん、わかったよ〜」

お調子者の声で答えた!(笑)

慣れない手つきで、初めて鰹節を削る。

「カッコ…かっこ…」

軽快には出来なかった。

最初は面白そうとおもったけど、なんだか大変な手伝いを頼まれたもんだとも思って来た。

ゆっくりだけど、引き出しの中に、削り節がだいぶたまっていた。

台所にいるばあちゃんに持って行くと、

「ありがとうね、」

「お前に美味しい味噌汁作るからね、」

とばあちゃんが言ってくれた。

遠い昔の話だけど、今でも鰹節削り器で削った削り節の香りは、忘れることは出来ない。当時自分が、ばあちゃんに言っておけば良かった言葉がある。

今では遅いが、

いつもの「ご馳走さま」の続きに、

「ばあちゃんの作る味噌汁は日本一だよ!」って!

 

削り節の香り

それは、優しくて料理上手だった、天国にいるばあちゃんの香りなんだ。

 

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